兵どもが鍋の跡

お残しは許しまへんで。

【夏休み企画】広島県のおすすめキャンプ場紹介

サムネ用

 

 

・はじめに

7月も後半戦、暑中見舞い申し上げます。

若い世代は夏休みの時期、これはアウトドアをするにはまあまあ良い季節であります。例年水難事故や虫、昨今では酷暑と、必ずしも安全とは言い難いこの時期ですが、アウトドアシーズンと一般的には考えられています。特にキャンプは、家族が休みを合わせやすいのもありファミリーキャンプの選択肢が浮上してきます。他のアクティビティと組み合わせることで、夏の思い出となることでしょう。

キャンプそのものの話は色々できますが、問題は場所選び。物選びについてはYouTubeやホームセンター、専門店で実物を触れたり、レンタルをすればその必要すらありませんが、場所については全てのキャンプ場が開拓されているわけでないのが現実です。

そこで、今回は私が実際に行ったキャンプ場の中から、特におすすめできる場所をご紹介します。対象は広島県、使い勝手や料金やアクセスを重視して選択しております。キャンプそのものは春や秋でもできるため、暑さが過ぎた頃の行楽の参考になれば幸いです。


・実際に行ってきたキャンプ場

1.岩倉ファームパーク(廿日市市)

hatsu-navi.jp

車をお持ちの方に、最優先で紹介するとすれば、ここ以外考えられません。そんなおすすめキャンプ場の筆頭は岩倉ファームパークです。

広島湾に注ぐ小瀬川中流に位置するこのキャンプ場は、山と人里の境目と言える場所。少し川沿いに走れば山の中、逆に少し下れば住宅地。このような環境は、特に初めてのアウトドアで丁度いい立ち位置で、忘れ物があっても近くにあるホームセンターやスーパーが助けてくれます。

ここをおすすめする理由は多くありますが、まずはアクセスの良さが挙げられます。一本道をひたすら走ればたどり着くので迷う心配も少なく、またその一本道も国道二号線まで繋がっています。車があればとても行きやすいのです(余談ですが、キャンプ場への道は登り坂で、帰りは下りになります。この時天気がいいと瀬戸内海と眼下の街並みが一望できる区間があり、運転しながらも壮観に感じられるでしょう)。

続いて、キャンプ場自体の良さ。予約無しで朝からチェックイン可能でありながら翌日の夕方までいられるので、ゆっくりしたい方に向いています。さらに目の前には川、そして山があり、アクティビティの選択肢もあります。その上最近になって冬営業も始まり、年間を通して利用できる貴重なキャンプ場になりました。冬はかなり冷え込むでしょうが、春や秋なら過ごしやすい気候でしょう。

3つ目は、周辺施設の充実です。先述のスーパーやホームセンターはもちろん、温泉のようや定番施設にひまわり畑といった観光スポット等、アクティビティをしない方にも興味が出そうなものがあったりします。

このように、キャンプをやる上で「あればいいな~」という要素を一通り網羅した岩倉ファームパークは、初心者からでもおすすめできるキャンプ場なのです。

強いて問題点を挙げるとすれば、道中でしょうか。国道二号線からキャンプ場への道は途中長い登り坂があります。私のようなソロかつ軽装のキャンパーなら軽でもさほど問題はありません。しかし、複数人だったり大荷物(特にルーフキャリアを使うレベル)だと、坂道がかなりしんどいのではないかなあと予想しています。飲み物等は設営の合間に買ってきてもらう等の減量策ができると、多少はマシになるでしょう。

また、朝からチェックインできる一方、他のお客さんのチェックアウトを待たなければ場所がない事態になりやすいです。というのもここのサイトは広さはそこまでではなく、またイベント開催時はサイトの一部が使用不可になることがあるからです。前者は待てば空く可能性がある一方、後者はどうにもならないため、日程を決める段階で確認を取るべきです。

注意すべき点こそあるものの、全体としては特におすすめできるキャンプ場です。迷ったら候補に入れてみてください。


2.大崎上島大串キャンプ場(大崎上島町)

www.ookushi-camp.com

キャンプは山でやるものというイメージも根強いですが、海辺のサイトも少なくありません。瀬戸内海に浮かぶ大崎上島町に、海が目の前のキャンプ場があります。

大串キャンプ場は海水浴場の中にあるキャンプ場であり、目の前に砂浜があります。その最高のロケーションにより、キャンプに留まらず海水浴を楽しむこともできます。

大崎上島町は島であり、フェリーを使うことで行くことができます。竹原、安芸津が主なルートですが、呉から島伝いに大崎下島からも船が出ているようです。一応説明しておくと、フェリーは車を乗せることができますので、オートキャンプは可能です(もちろん追加の運賃は必要)。

大崎上島町は瀬戸内海の中でも比較的大きめの島であり、島内にはスーパーや銭湯(地元民向けですが観光客も使えます)もあります。また、キャンプ場は西に面しているため、日中は島内を巡り、夕方キャンプ場入りするプランが良いのではないかと考えられます。こちらも二手に分かれて、設営の後海水浴と観光に分かれる動きも良いでしょう。

船を使うという点で、交通費が余計にかかる他、満員ですぐに乗れない可能性もあるため、その点だけ注意。キャンプ場は予約が必要なのと、海辺ということで日差しを遮るものがとても少ないので、夏場は特に熱中症に気をつけましょう。よっとも、夏場は予約がすぐに埋まるようですが。


3.包ヶ浦自然公園(廿日市市宮島町)

tsutsumigaura.com

候補に挙げといてなんですが、ここを紹介するかはかなり悩みました。色々思うところがあるのもそうですが、ちょっとピーキーすぎるんですよここ。私自身は何度も行ってるので慣れていますが、初めてのキャンプ地としては微妙なところです。

住所にもありますが、ここは世界遺産宮島の中にあるキャンプ場です。普通、観光客はフェリーを降りて右手の商店街や厳島神社に向かいます。ここで左手に向かい、道なりに移動するとあるのが包ヶ浦です。このキャンプ場最大の魅力は、世界遺産擁する島で観光とキャンプを楽しめること、ここに尽きます。

アクセス自体はさすが世界遺産の島、今回の候補の中では最優秀。JRに広電、そこからフェリー、最後には島内を循環するマイクロバスと、県内で徒歩キャンプをするならこれ以上の選択肢はありません。言うまでもなく観光地としての実績は抜群で、昨年末に改修が終わった大鳥居がフェリーからも拝めます。加えてロープウェイからの弥山散策、ふもとの宮島水族館、商店街近くのホテルの日帰り温泉等々...王道だけでもきりがありません。

このキャンプ場はデイキャンプ料金を払えば朝チェックインも可能。オートサイトもありますが、最大の魅力はフリーサイト。こちらは予約不要、空いてる時期は午前中誰もいないレベルで、選び放題。しかも適度な間隔で木が生えており、ハンモックの設営が可能な点が特筆に値します。交通手段の充実もあいまって、徒歩での軽装キャンプにはうってつけです。

しかしながら、こうした利点をフイにしかねない問題点も内包しています。1つは立ち入り禁止エリアが多いこと。昨今の自然災害からの復旧が追いついておらず、フリーサイトの全てが使えるわけではありません。こうなった理由はクラウドファンディングを募るほどの運営資金の不足にあると推測されますが…ともかく、上記の2箇所と比べて設備の手入れ等で差を感じられるでしょう。

もう1つの難題は鹿。宮島ならではの特徴ですが、この子達はマスクすらたべようとする困ったちゃん。食料などテントの前室からでも取り上げ、器用にもファスナーを開き、ビニールの個包装を破り、食べ尽くしてしまいます。そうでなくても人馴れしているため、ハンモックで昼寝していたら舐められてベタベタになっちゃう、なんてことも。ファスナーには百均の南京錠をおすすめしますし、すぐに使わない荷物はザックの中にまとめておくべきです。

ついでに付け加えるとすると、キャンプ場から観光地までは結構遠いです。荷物背負って歩くと約1時間かかります。公園の入口からサイトまでもまあまあ歩くので、特に行き帰りでは循環バスのご利用をおすすめします。その他、島内ではスーパーが存在せず(コンビニは最近ローソンができました)、細い路地の中に個人商店があるくらいですので、食料の準備は念入りに。


・行ったことないけど注目のキャンプ場

4.土師ダムサイクリングターミナル(安芸高田市)

yachiyoko.com

ダム湖である八千代湖の周りにある各種施設の中にキャンプ場があります。地名の通りサイクリングに力を入れているようで、大量のレンタサイクルがあるとのこと。

当日受付のみのキャンプ場はお安く、近くのアクティビティの選択肢が多いのは魅力的。ダム湖を活かしたカヌー教室は個人的にも気になるところ。一方で近隣に入浴施設が見当たらず、暑い時期はちょっと手間かもしれません。もしかしたら言及がないだけでシャワーくらいあるのかもしれませんが、事前の下調べは必要です。


5.芦田湖オートキャンプ場(世羅郡)

select-type.com

こちらもダム湖、芦田湖のほとりに構えるオートキャンプ場。世羅と言えば梨や花畑等で知られますが、意外にもキャンプ場の選択肢が多く、ここはそのうちのひとつになります。

こちらはアクティビティの選択肢は少ないものの、ネット予約可、場内にシャワー有り、トイレは綺麗(らしい)と、全体的な使い勝手は土師ダムよりは高そうです。県北のキャンプ場は行くのも大変ですが、世羅くらいならまあ。

ゴミは持ち帰り、料金はちょっと高め。ここに限った話ではないですが、ごみ捨て場の有無(特に炭)については必ず確認しましょう。捨てて帰れるなら荷物を軽くできますし、炭はそもそも鎮火まで非常に時間がかかります。うっかり燃え残りを車内に積んで走った日には、ここがお前の墓場だと言わざるを得ません。単に便利なだけでなく、予定を組む上でも重要な情報でしょう。


・終わりに

以上です。

広島のキャンプ場は県北に集中しており、手軽に行ける場所は多くありません。ですので、今回の記事がキャンプ場選びの参考になれば幸いです。