こんにちは、おでんです。今回はカルフールさんが主催された仲間大会「ガラルGSカルフールはい7」に参加しましたので、いずれ迎える公式ルール化に向けて記録を残しておきます。
ちなみに、対戦成績は5-2、レート1544で3位でした。
無難にまとめました。
・構築経緯
GS環境は、ランクバトル同様に動き続けています。そんな中、初期、鎧の孤島と来て、冠の雪原環境が始まりました。禁止級と準伝説が全て解禁される今回は、鎧の孤島とは比較にならない激変となるのは言うまでもありません。
以前使ったムゲンガレオでもしたことですが、まずは環境分析です。先日の公式大会「バトルレジェンド」で猛威をふるったザシアンは、今や紛れもなく禁止級最強の一角。この強さが広く知られたことで、ザシアンに互角以上の戦いをできるソルガレオも最上位を維持するでしょう。この2匹に加えて、解禁されたポケモンの中でも特にソルガレオに強いイベルタルを加えた3すくみが形成されるだろう、そう考えました。これをトップメタとします。
更に、これらトップメタに有利を取れるポケモンの存在も見逃せません。ザシアンやソルガレオに打点を持ち高い物理耐久を持つグラードン。同じく鋼に耐性を持つカイオーガ、ホウオウ。特にホウオウは、ザシアンの主な攻撃技である鋼、格闘、フェアリー全て半減できる上、せいなるほのおによるやけどやダイジェット、解禁された夢特性さいせいりょく等、8世代で大きな躍進を期待しています。この3匹を対抗馬とします。
トップメタと対抗馬、いずれも単体で主力を張れる性能をしており、まずはこの6匹から選ぶのが無難だと考えました。組み合わせは15通りですが、今回は使い慣れたグライベルとしました。
禁止級を選んだところで、パーティの方針を決めます。イベルタルはザシアンとゼルネアス以外の禁止級に有利な上、おいかぜもあると、サポートに秀でます。一方グラードンは一般枠の多くに有利で、しかし今作はゲンシカイキがないことから攻守において盤面の制圧が難しく、アタッカーとして信頼を寄せるのは難しいのではないかと考えました。また、今作はダイマックスがあり、一般枠が禁止級を凌ぐ突破力を得ることも珍しくありません。
ここまでの分析から、8世代型グライベルの雛形として、禁止級に一般枠のダイマックスエースの脇を固める役割を与えることにしました。これを基本線に、
1.初手ダイマックスで荒らして、禁止級の耐久と火力で詰めていく速攻
2.デバフや壁でサイクルを回しつつ削りを入れ、後発ダイマックスで全抜きを狙うコントロール
この2つのゲームプランを取れるよう、取り巻きを固めて、パーティが完成しました。叩き台としては十分なものになったのではないかと思います。
・個別解説
1.イベルタル@ソクノのみ
201(0)-135(0)-136(4)-151(0)-150(252)-166(252)
おくびょう、ダークオーラ
イカサマ/バークアウト/ふいうち/まもる
禁止級その1。このポケモンは時に出さない勇気が求められる。
上述の通り、ザシアンやゼルネアスに弱いのを除けば禁止級全般を手広く相手できる強豪です。ゼルネアスは8世代で逆風にさらされているため、マークすべきは実質ザシアンのみです。
7世代まではメインウエポンだったはたきおとすを失った代わりに、おいかぜを自力習得しました。これによりサポートとしてオンリーワンの立場を強固にしていますが、特性によりバークアウトで強烈な削り、イカサマによるじゃくてんほけんメタ、ふいうちによる締めと、殴る方も優秀です。99族は多くの禁止級の上を取れ、数値以上に圧力をかけることができます。
雪原では電気タイプも多く解禁されたため、保険のためにソクノのみを持たせています。ロゼルのみならザシアンの前でも堂々と動かせるので、おいかぜを使うなら一考。HPが1でもあれば仕事できるため、まもるは外せません。
ちなみに、ふとうのけんが発動したA222耐久無振りザシアンには、イカサマがオーラ補正で87-103ダメージ入ります。やることがなくなったら後出しを咎めるためにもイカサマ連打を推奨します。
2.グラードン@オボンのみ
191(124)-201(100)-164(28)-x-142(252)-111(4)
いじっぱり、ひでり
だんがいのつるぎ/じだんだ/がんせきふうじ/まもる
HD:222カイオーガの晴れダブルしおふきがオボンのみ込で確3
HB:222ザシアンのきょじゅうざんを確3(+1だとオボンのみ込でも確2)
S:余り、-1最速99族抜き
禁止級その2。ゲンシカイキを失った、悲しきでかいサンド。
使い方はコータスに近いです。主にフシギバナの加速装置兼天候要員として使うため、耐久に厚く振り、貴重なオボンのみまで持たせています。Aを無振りにしてB振りにすればボディプレスも候補に挙がりますが、打つ相手が見当たらないので見送り。
パーティ単位でガオガエンやホウオウへの打点が少ないため、それらを狩るために地面と岩の打点です。グラードンは一致技は物理、サブウエポンは特殊に優位があり、両刀の選択肢もありますが、役割的に特殊はなくなりました。一方補助技ではでんじはやこわいかおが候補にあり、特に面倒なまけんきボルトロスのSを落としてイベルタルのイカサマで狩るという動きも考えていました。物理のボルトロスはグラードンに打点ないと思うけどね。
7世代までと違って、エースアタッカーを任せるにはまだ研究が足りない+ダイマックスが気になるものの、詰め筋としては優秀なので、体力管理には気をつけたいところ。
3.フシギバナ@いのちのたま
175(156)-x-103(0)-167(252)-120(0)-113(100)
ひかえめ、ようりょくそ
まもる/リーフストーム/ヘドロばくだん/ウェザーボール
※キョダイマックス個体
S:準速60族抜き、ようりょくそで実数値最速ザシアン+6
H:16n-1
メインのダイマックスエース。奇襲もできます。
何の変哲もないキョダイマックス個体です。スリップダメージを与えると同時に取り巻きで守りを固め、終盤に詰めるというのがこのパーティの太い勝ち筋となっています。
ウェザーボールの採用は、もちろんザシアン対策にあります。グラードン後投げ+ダイマックスにより、ウェザーボールをダイバーンとして打つことができます。相手にねこだまし要員がいなければ、普通のウェザーボールとして打ってもいいです。また、相手がカイオーガを使っていたらダイストリームにもなるため、グラードンを温存しながらガオガエンを狩ることもできます。この技は天候補正が乗るのがミソで、だいちのちから(ダイアース)の安定感を捨ててでも採用する価値があります。特にイベルタルを使う以上ザシアン対策は避けては通れない道のため、初見殺しとはいえ有効です。
ウェザーボールのおかげでとてつもない攻撃範囲を得ているため、グラードンのみならずカイオーガをお供にしてもいいかもしれません。グラカイ組む時はお世話になりそう。
4.ガオガエン@とつげきチョッキ
201(244)-121(0)-110(0)-100(0)-154(236)-84(28)
おだやか、いかく
しっとのほのお/バークアウト/とんぼがえり/ねこだまし
S:でんじはで最速100族抜き
D:11n
特筆することはありません。
ソルガレオのシェアが相対的に落ちると予想しているため、その分ガオガエンの光る盤面は増えるでしょう。追加ポケモンにガオガエンに強いポケモンが多いのが気がかりですが、多くは禁止級に跳ね返されるでしょう。少なくとも鎧の孤島環境よりは使いやすくなってるはずなので、余程の理由がなければ使い続けることになりそうです。
ただ、雪原にて遂に夢特性のエンテイが解禁されました。あちらは種族値でガオガエンを上回り、せいしんりょくでいかくとねこだまし無効。更にせいなるほのおも使え、しんそくによるとどめも可能と、非常に手強いライバルになることうけあいです。特にザシアンに不利をとらないのが強く、環境の動きによってはこちらの採用もありでしょう。
5.カプ・レヒレ@バンジのみ
175(236)-x-183(252)-115(0)-150(0)-108(20)
ずぶとい、ミストメイカー
しぜんのいかり/こごえるかぜ/リフレクター/ちょうはつ
H:16n-1
S:余り
INCの参加賞の色違い。A個体値0です。
JCS2019優勝パーティにもいたサポート型レヒレ。サポートと言えど、しぜんのいかりで削り性能は優秀で、キョダイベンタツと合わせて先制技の圏内に押し込みます。
クッションとしても便利な他、ホウオウのせいなるほのおからパーティを守るためにも重要です。クイックターンがあれば最高でしたが、なくても十分な強さです。相手にとどめを刺すのが非常に難しいのが難点でしょうか。実際、仲間大会では打点の弱さから選出をできませんでした。ミストメイカーは欲しいけど、型は考えるべきかもしれません。
6.メタグロス@じゃくてんほけん
187(252)-171(4)-150(0)-x-142(252)-90(0)
いじっぱり、クリアボディ
アイアンヘッド/じだんだ/かみなりパンチ/まもる
フシギバナにダイマックスを切らなかったり、そもそも選出しない時に使うサブのダイマックスエースです。フシギバナが無理なのはホウオウなので、どっちかというとバンギラスの方がよさそうではありますが、まあ。ホウオウ自体はグライベルレヒレとそれなりに対抗策がいるので。
バレットパンチが欲しいものの、どれも切りにくいのが悩みの種です。火力に関しては終盤のとどめか、ダイマックスして保険発動させるためそんなに困りません。ただHDはやりすぎ感があるため、探り探り調整していきたいです。
...やっぱりバンギラスの方がいいかなあ。ザシアンに薄くするのは避けたいけれど。ホウオウは仲間大会では見なかったので、当面はメタグロスで良さそう。他の候補にはツンデツンデもいました。
・選出や立ち回り
先発...イベルタル+フシギバナorメタグロス
後発...グラードン+ガオガエンorメタグロスorフシギバナ
特に序盤にダイマックスを切る時に。フシギバナ先発の場合、イベルタル→グラードン、フシギバナダイマックスでねこだましを無視して上から殴れます。見えないダイバーンでザシアンを焼くも良し、キョダイベンタツで負荷をかけるも良し。
先発...イベルタル+ガオガエン
後発...グラードン+フシギバナorメタグロス
起点作りからの後発ダイマックスです。ほとんどのポケモンを耐久厚めに振ってるので、サイクル戦もこなせます。誰を残して誰を切るか、臨機応変に動くことが求められます。
・反省点
相手のイベルタルの処理がかなり難しかったです。カプ・レヒレはあくまで削り役であり、しかも予想より選出率が低迷したため、何か別のポケモンにするべきだと思いました。カプ・コケコが適任かなあ。
また、S操作が貧弱な分、おいかぜを絡めた前のめりな構築に苦しみました。こちらもそれに対抗できるポケモンが必要でしょう。...化身ボルトロスとか?
・まとめ
雪原環境のGSはかなり面白いです。一般枠をエースにするという、今までのGSでは有り得なかった動きが現実のものになり、より多様性のあるルールになるのではと期待しています。
是非とも、バンクに眠ってる過去作の禁止級を連れてきて、対戦してみてください。呼んでいただければいつでもフレ戦も応じますよ。
記事への感想、指摘は@atsuatsuoden252まで。ここまで読んでいただきありがとうございました。