こんばんは、おでんです。今回は剣盾ランクバトル(ダブル)のS15で使用したパーティを紹介します。目新しいギミックとかそういうのはありませんが、シンプルで使いやすい、そして伝説戦は楽しい!と思ってもらえるようなパーティになっています。
これから伝説戦を始める方の、何かの参考になれば幸いです。
・戦績
メインロム(TNおでこ)...28勝7敗、最終レート1809、356位
サブロム(TNだんくろと)...37勝15敗、最終レート1817、322位
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・パーティ作成経緯
まず初めに、私は冠の雪原が解禁されてからGSルール(伝説のポケモンが2匹まで使えるルール)に取り組んでいました。このルールではカイオーガとザシアンがとにかく人気で、これに対抗するためにずっとフシギバナ+グラードン+ザシアンという並びを使っていました。そのため、シリーズ8に取り組む際も「カントー御三家等のキョダイマックス技で相手の頭数を減らしつつ定数ダメージを与え、裏のザシアンで締める」という構築を使うことにしました。
当初は上記の並びを改造するか、くらいの考えでしたが、シリーズ8は伝説のポケモンを1匹しか使えません。グラードンを諦めると代わりがコータスやキュウコンになり、ザシアンを外すとそもそも代わりが見つかりません。カイオーガが使えるルールで一般のひでり要員を使う気にはとてもなれず、ザシアンは先発ダイマックスを前提とした構築ではなくてはならないポケモンです。一向にまとまらなかったため、1度ダイマックス枠の候補を選び直すことにしました。
キョダイマックス技で1/6の定数ダメージを与えられるのは、フシギバナ、リザードン、カメックス、セキタンザンの4匹。さらにマルヤクデとサダイジャも、バインド状態+1/8の定数ダメージを与えられます。この中で、カイオーガの水技で弱点を突かれないのはフシギバナとカメックスの2匹。さらにカメックスはザシアンのきょじゅうざん半減、こちらのザシアンを止めに来るガオガエンや霊獣ランドロスの弱点を突けます。この相性の良さから、カメックス+ザシアンを軸とすることにしました。
その後、何度か試運転した結果を基に取り巻きを固め、パーティが完成しました。
・パーティ
備考:後述の通り、エルフーンの性格を間違えたまま使っていたので、レンタルパーティではおくびょうに直しています。
・個別解説
1.エルフーン
持ち物:きあいのタスキ
特性:いたずらごころ
性格:ひかえめ
努力値:CS252B4
実数値:135-72-106-141-95-168
技:マジカルシャイン/おいかぜ/まもる/てだすけ
備考:当人はおくびょうのつもりで使ってましたが、記事執筆の際に確認したらひかえめであることが発覚しました。ちょうはつを使われるリスクを考えると、おくびょうのほうがいいと思います。
ごくごく普通なエルフーン。初めて使いましたが相当に強いです。
ザシアンの登場を皮切りに、レジエレキやバドレックス黒等、8世代の伝説戦の高速化はとどまるところを知りません。これらに対して下からどうにかするのは限界があると考え、前々から気になっていたエルフーンを採用しました。きあいのタスキを渡す都合、後続のアタッカーに行動保証がなくなりますが、エルフーンが複数回行動できるメリットも中々ばかにできません。
技は全体技で削りになるマジカルシャイン、採用理由のおいかぜ、ねこだまし対策のまもる、味方の火力を上げるてだすけとなっています。特にてだすけは後述のザシアンと相性抜群で、数多の化身ボルトロスをワンパンするのに役立ちました。また、心もとないカメックスの火力の底上げとしても重要です。
おいかぜ要員としては他に化身トルネロスやファイアローも候補でしたが、それらを上回る使用率を得るにはそれなりの理由があるんだなと、使ってて思いました。
2.カメックス
持ち物:ソクノのみ
特性:げきりゅう
性格:ひかえめ
努力値:H148C252S108
実数値:173-92-120-150-125-112
技:しおふき/ねっとう/ふぶき/てだすけ
備考:キョダイマックス個体、Sおいかぜ時に最速バドレックス黒抜き
メインのダイマックス枠です。キョダイホウゲキのモーションがかっこいい。
カイオーガが使えるルールでは、他に水タイプを採用するならそれなりの理由が必要になるというのが個人的な意見です。これはカイオーガの性能のせいもありますが、カイオーガ対策に草タイプや電気タイプの採用が増えるからでもあります。実際、Pokémon HOMEの使用率上位30匹を見ても、カイオーガ以外の水タイプはカプ・レヒレとラプラスしかいません。前者は優秀な補助技と特性、後者はキョダイセンリツと、どちらもカイオーガにはできない芸当を持ちます。
その中であえてカメックスを指名した理由は、あまりにも優秀なキョダイマックス技に尽きます。キョダイホウゲキの追加効果は水タイプには無効ですが、上記の通り水タイプの需要がカイオーガに集約されている現環境では通りが良くなっています。また、伝説戦でいつも以上に元気なガオガエンに強いのは、フシギバナにはない利点です。
技について、キョダイホウゲキの威力重視でしおふき、ダイマックス後に腐らないためにねっとう、ダイアイスの媒体としてふぶき、ダイウォール用のてだすけです。てだすけについてはまもるでもいいかなと思っていますが、ダイマックス後は放置されやすいのでてだすけの方が役立つ場面は多いと思います。
持ち物のソクノのみについてですが、このポケモンはおいかぜのサポートを受けてもなお最速レジエレキに上を取られてしまいます。こちらも最速にすればなんとか抜けますが、ただでさえ低い火力は削れません。そのため、レジエレキの前でも安定して動かすために採用しました。これがまた便利で、例えば化身ボルトロスがダイジェット→ダイサンダーで倒しにきても、耐えて相手の目論見を崩すことができます。実際ソクノのみを持たせてからはかなりの回数発動したので、持たせて良かったです。
ボルトロスでカメックスを対策できると思いきや。 #ポケモン剣盾 #NintendoSwitch pic.twitter.com/JEFOL7FIp1
— おでん(三浪) (@atsuatsuoden252) 2021年2月23日
ソクノのみの発動例。リフレクターと合わせて次のダイサンダーも耐えられそうになる。
3.ザシアン(けんのおう)
持ち物:くちたけん
特性:ふとうのけん
性格:いじっぱり
努力値:H188A140B4D12S164
実数値:191-228-136-90-137-189
備考:HP16n-1調整、S最速エースバーン抜き、BDダウンロード調整
令和のメガガルーラ。先発ダイマックス構築の後発としては最高峰の性能を持つと考えています。
伝説のポケモンが1匹だけ採用できるシリーズ8ですが、構築経緯からして一般枠にダイマックスを使うことが決まっていたため、伝説枠にはダイマックス無しで戦える性能が求められました。そのため、ダイマックスできない代わりに規格外の性能を持つザシアンを採用するのは自然な流れでした。
このパーティにおけるザシアンの役割は、キョダイホウゲキで削れた相手のとどめ、後発ダイマックスに対する牽制の2つがあります。カメックスのおかげで毎ターン1/6のダメージが入るのと、おいかぜで速さを保証されているため、努力値を程々の火力と最低限のS調整に留め、可能な限り耐久に振っています。また、技についても上記の理由から、耐久の下がるインファイトではなく安定感のあるせいなるつるぎを選択しています。これはザシアンがあまり得意ではないメタグロスやソルガレオ等がダイスチルを使ってもダメージが通るので、有用だと考えています。その他、キョダイホウゲキが通らない相手(主にカイオーガ)に使うワイルドボルトもあります。耐久が削れて負けにつながることもあるので、選択には多少の慎重さが求められます。
しかしなんと言っても、ザシアン最大の魅力はきょじゅうざんです。8世代の目玉であるダイマックスの耐久上昇を否定できるこの技は、半減されやすい鋼タイプであることを差し引いても超高性能な技です。特性のふとうのけんも相まって、例えば半減であってもてだすけ込みでH4振り化身ボルトロスを一撃で倒すことができます。もちろんガオガエン等の後投げには気をつける必要はありますが、それにしても強いです。この技のおかげで、相手が後発にダイマックスを温存していても息切れすることなく攻めることができます。
ダイマックス状態の化身ボルトロスをワンパンする図。お魚くわえたどら猫っぽい。
ダイマックスはできませんが、それをものともしないほど頼りになるポケモンでした。
4.レジエレキ
持ち物:じしゃく
特性:トランジスタ
性格:おくびょう
努力値:CS252D4
実数値:155-108-70-152-71-277
技:10まんボルト/エレキネット/でんじは/まもる
備考:BDダウンロード調整
後発から締めるスイーパーです。たまに先発もします。
カメックスを使っているとフシギバナがかなり辛いのですが、最速でなければレジエレキで上からダイサンダーを打ち込めばねむりごなのケアもできて良さそうだと思い、採用しました。ダイサンダーでH振りのコータスを一撃で倒せ、フィールド補正込みでH振りザシアンも高乱数で倒せるので、対バナコー戦ではかなり重宝します。グラバナ相手にはどうにもなりませんが…。
もちろん本来の役割であるスイーパーとしても強く、おいかぜが切れた後のS操作要員としても重要です。技は定番の3種で事足りるので、でんじはの枠はかなりコロコロ変えました。いやなおと、かいでんぱ、しんそく等々。未だに答えは出ていません。上記の通りグラバナには何もできないため、ダイアタックの媒体としてはかいこうせんが良いかもしれません。
仮想敵のバナコーとあまりマッチングしなかったので選出率は低めでしたが、いざ相対すると頼りになるので最後まで抜けませんでした。速さは正義。
5.ウーラオス(いちげきのかた)
持ち物:こだわりハチマキ
特性:ふかしのこぶし
性格:ようき
努力値:AS252B4
実数値:175-182-121-74-80-163
技:あんこくきょうだ/インファイト/ふいうち/どくづき
備考:キョダイマックス個体
この子もスイーパーです。こんなに強いとは思いませんでした。
おいかぜやトリックルームを使う構築ではまもるによる時間稼ぎが辛いものがあります。それゆえ特性でまもるを貫通できるポケモンの需要は高いです。そのため、元々この枠はきあいのタスキを持たせたドラパルトだったのですが、エルフーンの採用に伴いこだわりハチマキ持ちのウーラオスに変更しました。技や努力値は定番のもので固めています。
おいかぜと特性が組み合わさり、攻勢時の圧力は予想以上でした。ふいうち連打してるだけでいい感じに仕事してくれるので、レジエレキと迷った時はこちらを選出することが多かったです。
6.オーロンゲ
持ち物:こうこうのしっぽ
特性:いたずらごころ
性格:しんちょう
努力値:H252B204D52
実数値:202-140-111-103-112-80
技:ソウルクラッシュ/ちょうはつ/リフレクター/トリック
備考:A238バドレックス白のダイアイス(威力140)を最高乱数以外耐え、BDダウンロード調整
エルフーンでは対応しきれない相手を見てもらうサポート役です。主にトリパやモロバレル相手に投げました。
こうこうのしっぽトリックは、相手がトリックルームでもおいかぜでもダイジェットでも腐らない優秀なS操作であり、特に苦手意識のあるバドレックス白を上から叩くために採用しています。また、バドレックス白の特性しろのいななきは技のダメージで倒さないと発動しないため、ダイアイスの霰ダメージで退場できれば理想的と考え努力値を調整しています。
その他の技としては、苦手なモロバレルに対して使うちょうはつ、いたずらごころが通らない悪タイプに通るソウルクラッシュ、ソウルクラッシュでは対応できない物理技に対するリフレクターとなっています。守るような構築でもないので、薄く広く火力を落として確定数が変わればいいなくらいの気持ちで使っています。
ちなみに、ちょうはつがあるからといってフシギバナ相手に(少なくとも先発では)出してはいけません。こちらからの打点がないので、殴られたら普通に押し負けます。
・選出
基本選出
後発:ザシアン、レジエレキorウーラオス
ほとんどこの形になります。オーロンゲは主にトリパに対して選出します。
基本的にカメックスにダイマックスを切ります。隣のエルフーンかオーロンゲは、カメックスが動きやすいように場を整えていきます。おいかぜやトリックから入ることが多いでしょうか。
後続に速いポケモンがいる上においかぜまで使うので、とにかく序盤は相手の頭数を減らすことに集中します。相手の後続にまでキョダイホウゲキの定数ダメージを与え、裏のザシアンあたりで締めます。
対バナコー系統
先発:レジエレキ、ザシアン
まず相手のフシギバナが最速でないことを祈ります。最速でねむりごなを使われたら終わりです。
相手の先発はフシギバナ+コータスが多いです。ダイマックスはレジエレキに切りコータス方向にダイサンダー、ザシアンはきょじゅうざんをフシギバナ方向に使います。相手に霊獣ランドロスがいる時はコータス方向に後投げされるとまずいので、レジエレキもフシギバナ方向にダイサンダーを使います。
相手の動きに大きく左右されるので、正直苦手な相手です。また、後発がかなり貧弱な選出なため、安易に頭数を減らさないように注意。
対カイオーガ+キングドラ
後発:ザシアン、レジエレキorウーラオス
キョダイホウゲキが通りにくく、厳しい相手です。
先発にカイオーガとキングドラを並べられることが多いので、カメックス選出の場合おいかぜとダイアイスから入って上を取られないように注意します。レジエレキはぜひとも選出したいですが、ナットレイが同居していることもあるので、その場合はウーラオスの優先度が高くなります。カイオーガが耐久無振りならあんこくきょうだで高乱数で倒せるため、カメックスの代わりに先発でぶつけるのも選択肢になります。
・総括
伝説戦ではカイオーガ及び水タイプへのマークが厳しくなりがちですが、カメックスはその中でも十分戦える力があるんだなと思いました。フシギバナやリザードンばかり注目されがちなカントー御三家ですが、カメックスも今後の開拓に期待したいです。
シリーズ8ルールはもうしばらく続きます。このパーティをきっかけに、伝説戦の楽しさを知ってもらえたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。