兵どもが鍋の跡

お残しは許しまへんで。

【剣盾GS】壁ルギザシアン

 

INCで使ってた並びを忘れない為に、メモとして。思ったよりずっとイベルタルに勝てて悪くなかったが、黒馬白馬ボルトルナアーラの4匹にどうしようもなかった。

 



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・経緯

GSでは禁止級をダイマさせてもさせなくても勝ち筋を作れるパーティが高い対応力を持つと、ランクバトルに採用されるずっと前から考えていました。それに最も近いと考えていたのは(ザシアンを除けば)カイオーガイベルタル、バドレックス黒の3匹。とりわけイベルタルの研究をしていたものの、結果としては満足いくものではありませんでした。

イベルタルは非ダイマ重視のとつげきチョッキ型とダイマ重視のいのちのたま型を考えました。技範囲こそ大した違いはありませんが、ベースになる技が全然変わってきます。例えばバークアウトやイカサマは、とつげきチョッキなら優秀な選択肢ですが、いのちのたまではあくのはどうやふいうちに優位性があります。この辺の調整がまとまらなかったというのが実情です。また、どちらも火力と耐久の両立という点で難儀したのもあります。

そこで、改めて禁止級を見渡しました。すると、ルギアが目に留まりました。火力の低さや+1でもレジエレキを抜けない等の問題点がありますが、特性マルチスケイルにめいそうやじこさいせいと、攻防一体の動きを実現できる要素を豊富に持ち合わせています。当時はまだルナアーラの台頭前で、初見殺しとしても悪くないと考え、ルギア軸のパーティに改良するのでした。


・パーティの方針

1.ルギアを壁役として相手のダイマを凌ぎ、後発またはルギア自身のダイマで切り返す。
2.一般枠の初手ダイマで荒らし、後発のルギアとザシアンで詰める。
3.初手のザシアンで相手の残数を減らし削りを入れ、後発ルギアのダイマで押し切る。


・個別の紹介

1.ルギア@じゃくてんほけん
おくびょう、マルチスケイル
181(0)-x-151(4)-142(252)-171(0)-174(252)
※王冠を使い忘れてDSの個体値が31ではありませんでした。
エアロブラスト/だいちのちから/じこさいせい/めいそう

パーティの本丸。予想以上に強かった。

ルギアというポケモンは、少なくともダブルではあんまり見ないと思います。理由としてはダイジェット1回でも最速レジエレキを抜けないこと、火力が並の一般枠にも劣ること、黒馬やイベルタルの使用率が高めなことと予想されます。

上記のうち、特に火力についてはめいそうとじゃくてんほけんで担保することで、苦手な相手を逆に起点にする使い方を考えました。これは特性マルチスケイルとも中々噛み合っており、めいそうの耐久アップは壁役としての性能にも磨きをかけてくれます。物理耐久については自力で上げることはできないため、取り巻きによってサポートします。

黒馬についてはこれでも不利を覆すことは難しいですが、イベルタルには非常に強くなれました。INCやランクバトルで何回もイベルタル入と当たりましたが、試運転を除けばほぼほぼ勝てるくらいです。これはルギアのSがイベルタルより高いこと、特殊耐久を高める手段を取り揃えることでその大火力をもっても削りきれないこと、メジャーないのちのたま型の薄い耐久ならルギアでも十分に削りきれることが要因でしょう。

現在では黒馬やルナアーラが数を増やしているため、その性能を十分に発揮することは難しいかと思います。しかしながら、環境次第では結構化けるポケモンだと感じました。

 


2.ザシアン(けんのおう)@くちたけん
いじっぱり、ふとうのけん
195(220)-220(76)-136(4)-x-141(44)-189(164)
きょじゅうざん/せいなるつるぎ/みがわり/まもる

いつもの。ルギアに足らない瞬間火力を担います。

このパーティはそもそも、竜王戦ルールで有名な壁ザシアンをベースにしています。ザシアンを壁で守ることで、序盤からガンガン頭数を減らしたり、終盤の詰めとしてもより使いやすくなります。

わざわざ言及する必要ないくらい、強いポケモンでした。フェアリータイプなのもイベルタル対策に一役買ってると思います。

 


3.オーロンゲ@ひかりのねんど
わんぱく、いたずらごころ
202(252)-140(0)-122(204)-x-103(52)-80(0)
ウルクラッシュ/でんじは/リフレクター/ひかりのかべ

色々便利なやつ。いないと非常に困る。

ルギアが苦手な黒馬とイベルタルにタイプ上有利で、壁やでんじはでルギアが安全に動くためのサポートができるのが優秀でした。うそなきが欲しい場面があるかなとも思いましたが、ルギアの素の火力はその程度では全然足りません。なので無難な形にしました。

ザシアンがきついのでしっとのほのおも候補でしたが、一致技を切る勇気はありませんでした。積みアタッカーを擁するパーティなら、こちらも良い選択肢でしょう。

 


4.霊獣ランドロス@いのちのたま
おくびょう、いかく
179(116)-148(0)-111(4)-148(180)-1101(4)-150(204)
だいちのちから/そらをとぶ/いわなだれ/まもる

ガオガエンに隙を見せない地面枠。いかくにも強い。

ルギアがダイマを切らない試合では、大抵カミツルギランドロスのどちらかがでっかくなります。ルギアが積みながら加速したり、更なる特殊耐久を確保したりできます。特にガオガエンやザシアンに強い負荷をかけられる点が優秀で、それを見越したいかく後投げも効きません。

もちろん、試合展開に合わせてルギアにダイマを譲る試合もあります。そういう時もだいちのちからは安定打点で便利なものです。

気になるとすれば、ルギアと技範囲がダダかぶりなところでしょうか。もしランドロスの役割を全て代替できて、かつ別のタイプのポケモンがいれば、そちらを優先して使うでしょう。そんなのいたらランドロスそのものが環境から遠ざかるでしょうが、登場以来ずっと人気なのはそういうことです。

 

5.カミツルギ@とつげきチョッキ
ようき、ビーストブースト
144(76)-201(0)-151(0)-x-82(244)-168(188)
リーフブレード/スマートホーン/せいなるつるぎ/つばめがえし

サブのダイマ枠その2。ランドロスもですが物理耐久の担保としての役割があります。

この枠は化身ボルトロスも試したのですが、白馬とトリトドンがグロくなったので交代しました。ダイスチルで要塞化することで凌げるトリックルームもあるんです。

こちらはザシアンの強化としても重要なポジションで、厄介なギガスドガスの上を取れるため、みがわりを貼りながらバフをかけることで有利な対面を目指せます。

カミツルギ自身も特性が発動したら非常に突破力のあるポケモンなので、色々な勝ち筋を適切に選ぶのが大事になるでしょう。

 

6.トリトドン@たべのこし
のんき、よびみず
209(180)-x-125(204)-113(4)-117(116)-39(4)
だいちのちから/れいとうビーム/あくび/まもる

壁。ごくごくたまにダイマも切る。

GSにもかかわらずガオガエンが不在のパーティで、いかく枠のランドロスも耐久がペラペラなため、お手軽に後投げできるトリトドンはいないと困るポケモンであります。

突破に時間のかかるとつげきチョッキ型のカイオーガの前で居座れるのが頼りになります。トリトドンを無視して水技を放てばトリトドンの打点が伸び、逆にれいとうビームで削りに来れば隣の味方は無事と、いるだけで厄介なポケモンです。ただし体力管理がたべのこしでしかできないため、無理は禁物です。

トリトドンも似たようなことができるポケモンがいれば変えたい枠ではありますが、そんなものいるはずもなく。GSは一般枠に光るものが求められるため、そもそも土俵に上がれるポケモンが少ないのもあります(軸の禁止級さえしっかりしとけば、ピンポイントメタでも活躍できるとは思いますが、大抵は使用率上位で事足りてしまうという現実)


・選出について

1.先発オーロンゲ+ザシアン、後発ルギア+何か

初手ザシアン選出。主にイベルタル+ザシアンにぶつけます。

ザシアンでイベルタルの隣を狙います。イベルタルにはロンゲのソウルクラッシュから入り、壁も絡めてダイマを凌ぎます。この時ザシアンが削られすぎると後々面倒なので、序盤はいのちだいじに。

相手のイベルタルダイマラストターン辺りでルギアorサブのダイマ?を着地させ、万全の体制からダイマを切って切り返します。ダイマ枠の出鼻をくじかれると非常に苦しくなるので、特に相手のオーロンゲは優先的に処理しておきたいところ。イベルタルの打点は、特にダイマを切ったルギアに対しては大した問題にならないため、むしろその隣からの被ダメを注意します。大抵はリフレクターが張れてないはずなので、物理(ザシアン)を警戒するならザシアン引きランドロス後投げか、ダイマ枠を一般枠に譲ります。

2.先発オーロンゲ+ランドロスorカミツルギ、後発ルギアorザシアンorトリトドンから2匹

先発ダイマで攻めたい時はこれ。ランドロスは晴れパ、カミツルギトリトドンは雨パに対して出します。

ルギアとザシアンはねこだましを強く誘うため、それを逆手にとって初手のダイアースでガオガエンを狩りに行きます。同じ理由でオーロンゲも狙われやすいため、合わせて処理に来たザシアンをワンパンするのにも便利です。相手視点ではガオガエン+ザシアンなら、いかくでザシアンが行動保証を持てるので突っ張る可能性が高いでしょう。オーロンゲを大事にする場合はトリトドンを選出しておき、相手のねこだましに合わせて引くのが無難。

初手でダイマ切るのが損な展開なら、裏のルギア等に交代するのもありです。でんじはや壁でじこさいせいまで持ち込めれば、交代際の被弾もなんとかなります。

3.先発オーロンゲ+ルギア、後発ザシアン+何か

相手の初手ダイマを枯らす展開。1番パワーの出る選出です。

初手からめいそうで要塞化するもよし、相手の弱点狙いを察してダイマで迎え撃つのもありと、後半のダイマに拘らない柔軟な起用が可能です。この選出に限らないですが、ルギアはダイマが終わってからも上からのじこさいせいやめいそうで詰みに持ち込めるのが優秀です。これはカプ・レヒレのような加速できないポケモンとの差別化ポイントでもあり、ダイマ後の展開まで見ておくと動かすのが楽になるでしょう。


・厳しいポケモン

ズバリ、ルナアーラ、黒馬、白馬、化身ボルトロスの4匹です。今結構数が多くて非常に困ってます。こいつらに勝てるルギア入を思いついたらこっそり教えてください。


・おわりに

GSは冠の雪原解禁直後から遊んでましたが、ランクバトル解禁後は予想よりもずっと色んな禁止級が遣われて驚きました。私も何かできないかとルギアを使い、結果は出ませんでしたがこうして形に残してみた次第です。なんだかんだ面白かった。

JCSや3年ぶりのWCSはどんな環境になるでしょうか。願わくばルギアにワンチャンあることを期待して、結びとします。最後までご覧いただきありがとうございました。質問は@atsuatsuoden252まで。