兵どもが鍋の跡

お残しは許しまへんで。

【コラム】扱いの苦手なポケモンとの和解について【ポケモン育成】


ハロー、子供たちよ。おでんです。皆さんポケモン対戦は楽しんでますか?私は勝っても負けてもお祭り騒ぎ。バトルしようぜポケモンバトル!です。

最近は対戦をする時間すら捻出できない身の上なので、書ける記事がありませんでした。代わりに今回は、過去作までの自身の経験から、「今まで扱いが苦手だったポケモンを使えるレベルにまで引き上げる(和解する)」をテーマに話してみようと思います。よろしければ、休日のお供にお読みください。

・扱いが苦手だったポケモン

さて、今回の話をするにあたり、具体例として3匹のポケモンを紹介します。それぞれUSM、剣盾、SVから1匹ずつ、全て私が使ったポケモンです。最新世代をやってない紳士淑女にも優しいです。

USM.モロバレル@ウタンのみ
なまいき、さいせいりょく
219(236)-105(0)-109(148)-105(0)-127(124)-31(0)
くさむすび/クリアスモッグ/キノコのほうし/いかりのこな
HB:197ランドロスの地面z耐え
H:3n
S:最遅

1匹目はUSM(WCS2019)より、モロバレルです。主にカプ・テテフ+エスパーの並びを前に突っ張るための持ち物となっています。モロバレルが生き残りながら隣のポケモントリックルームを張ることで、キノコのほうしで強い圧力をかけることが可能。仮想敵をカプ・テテフとするため、ミストフィールドを警戒しなくて良いのがポイント。

記事:

atsuatsuoden252.blog.fc2.com

 



剣盾.サンダー@アッキのみ
ひかえめ、プレッシャー
191(204)-x-106(4)-189(212)-111(4)-131(84)
ほうでん/ぼうふう/かいでんぱ/はねやすめ
HB:A168エースバーン@いのちのたまのキョダイカキュウをアッキのみ込で確3(ダイアタック+キョダイカキュウも耐えられる)
C:ダイジェット(140)でH310D96エースバーンを確2
S:残り、準速ウオノラゴン抜き、+1で準速ドラパルト抜き

2匹目は、剣盾末期にようやく和解したサンダーです。およそ考えうる全てのエースバーンを対面から返り討ちにすることを念頭に、サンダーミラーでも優位に戦えるようなギリギリの調整を実現。アッキ型では滅多に見ない調整のため、相手の意図を外しやすいのもグッド。

記事:

https://atsuatsuoden.hatenablog.com/entry/2022/10/24/123356

 atsuatsuoden.hatenablog.com

 

 



SV.サーフゴー@たべのこし
ずぶとい、おうごんのからだ
テラスタイプ:ひこう
193(244)-x-143(116)-166(100)-114(20)-108(28)
たたりめ/ゴールドラッシュ/でんじは/じこさいせい
C:でんじは+たたりめでH252D4ヘイラッシャが確定2
HD:テラスタル時、C203サーフゴーのシャドーボールが確3
HB:A112マリルリ@ちからもちのじゃれつくがたべのこし抜きで確3
S:味方のロトム-1かつ4振りロトム抜き

最後は現行のSVより、シリーズ1で使用したサーフゴーです。主にヘイラッシャとマリルリ相手に互角以上の戦いができることを念頭に調整しました。そのための高めの物理耐久、最低限の速さと火力。今思えば、ゴールドラッシュよりきあいだまの方が良いですね…。

記事:

atsuatsuoden.hatenablog.com

・なぜ扱うのが苦手なのか(そう感じるのか)

上記のポケモン達について、紹介文も含めていくつかの共通点があります。それは、豊富な型を持つことです。

例えばモロバレルではHDもHBも有り得ますし、Sだって最遅から同速意識の調整振りまで様々です。サンダーは言うに及ばず、サーフゴー(というよりSVのポケモン全般)はテラスタイプの選択肢まで考慮しなくてはいけません。そのため、これらのポケモンを相手にした場合は全ての型を見ることは不可能に近いです。

他方、自分が使う時はどうでしょう。そもそもこれだけの型が開発されるのは、そのポケモンのポテンシャルの高さゆえです。しかし裏を返せば、1つの型で全ての役割を果たすことは不可能であることをも示しています。特に使い始めの頃は、相手に使われていた頃の印象を引きずりがちで、結果として「使われた時のイメージ」と「使ってみた感想」の齟齬が生じ、苦手意識になるのだろうと。少なくとも私はそのように判断しました。

これらの問題を解消することが、そのポケモンとの和解に重要である。これを前提として、問題解決のためのアプローチをしていきます。

・方法1:仮想敵を絞る

相手にしたら万能と思われていたポケモンも、自分が使うとそうではない。この差は、自分が使う型は1つであるのに対し、相手は大勢で複数の型を使うことから生じる認識のズレです。複数の型を1つのポケモンと誤認してしまうわけですね。

対戦相手として見るならその思考でも良いですが、自分で使うならここから抜け出さねばなりません。そのための手っ取り早い手段としては、ズバリ仮想敵を定めることです。

上記の例では、モロバレルカプ・テテフ、サンダーはエースバーン、サーフゴーはヘイラッシャとマリルリ。いずれも「このポケモンに負けてもらっては困る」という仮想敵が存在し、それに基づいて調整を施しています。

仮想敵を決めることのメリットとしては他に、試合中での温存や受け出しの可否を判断しやすくなることが挙げられます。例として上記のサンダーが控えにいる時、相手のエースバーンがまだダイマックスを切らずにいたら、サンダーは死に出しでエースバーンと対峙すべき、といった具合です。いつもいつでも上手くいくなんて、保障はどこにもないけど(そりゃそうじゃ)。試合展開を考える上で重要な指針を育成段階で決めておくことは、他のことに思考をする余裕にも繋がるでしょう。

・方法2:仮想敵に勝つための選択をする

次に、仮想敵に勝つための具体的な調整を考えます。ここで重要なことは、主流な調整から外れることを恐れないことです。

毎度サンダーを例に挙げますが、私が調べた限り、アッキのみを持たせたサンダーは全てずぶといHBで、どんなに振ってもS130が限界でした。しかし私が使ったのはひかえめHCS。Sも、結果論とはいえ131まで伸ばすことになりました。これは「対面でエースバーンを倒す」という明確な理由があるためです。仮想敵を決め、それに基づいた調整をすると、どこかで「よくある調整」から外れることがあります。しかし重要なのは自分のパーティで求められた役割を遂行することであり、他人の真似をすることではありません。結果的に独自調整が合わなければそちらを試せば良いだけなので、1度寄り道してみましょう。

具体的な調整のやり方ですが、仮想敵がアタッカーかそうでないかでだいぶ変わってきます。アタッカーの場合、最速の上を取れるなら簡単です。まず最速抜きまでSを確保し、次に相手の攻撃をn回耐えられるようにします。最後に相手をn回の攻撃で倒せるようにすればOK。準速以上最速以下の場合もどうようですが、準速未満であれば耐える攻撃回数をn+1回に変更します(先制技の有無により、n回のままでも良い場合があります)。

アタッカー以外、すなわち受け駒やサポート型等の場合は少し話が変わります。これらのポケモンには明確な役割が与えられることが多く、ただ倒すのみならずその役割の完遂を防ぐことが求められます。一方で相手もそうした対策枠への妨害手段を持つ場合がほとんど。これらへの対策は必須です。

今度はサーフゴーを例に挙げますが、仮想敵のヘイラッシャはあくびやじわれにより、後投げや居座りを許しません。そうした安易な対策を咎めるために、特性おうごんのからだ+飛行テラスタルによる盤石な耐性を持たせました。更にヘイラッシャの交代をも許さないためのでんじは、火力を担保するためのたたりめと、必要に応じて選択することでおおよその型ができあがりました。

このように、仮想敵を絞ることで自然と調整されていくのです。もし上手くいかない場合、仮想敵のことを詳しく知らないか、そのポケモンで相手するには無理があるかです。

・方法3:「勝てる相手」と「勝てない相手」の境界線を定める

仮想敵への盤石な対策を施しました。ここで完成しても良いのですが、多くの場合努力値に若干の余りや技特性持ち物の未確定部分があると思われます。これらを使い、相手できるポケモンの範囲を広げていきましょう。

サンダーの場合、エースバーンを対策するだけなら特性はどちらでもいいですし、技もぼうふう(ダイジェット)があれば事足りました。ここから相手のサンダーを見るとなると話は一気に変わります。サンダーミラーでは特性プレッシャーによるPP枯らしが圧倒的に有利であり、先にダイジェットで展開してしまえばかいでんぱによりアタッカー型にも対処しやすくなります。となれば場持ちを良くするはねやすめも必須で、居座りを考慮するならほうでんが2枠目の攻撃技として安定します。また、元々はダイジェット1回でエースバーンや準速ドラパルトを抜くつもりが、余った努力値を振り切ることで耐久サンダーを素で大体抜ける速さも確保しました。

今回の例は上手く行きすぎで、実際は2匹目以降の対策の途中でリソースが尽きることでしょう。でもそれで良いのです。なぜなら、「このポケモンには勝てる」「このポケモンには型によっては勝てない」といった有利不利を把握することで、実際のプレイで無理な運用を避けることができるからです。何度も言ってますが、自分で使うポケモンは万能ではないです。ポケモンバトルは6匹でやるものです。線引きは面倒ですが、できる範囲でやりましょう。

ちなみに、2匹目以降の仮想敵が思いつかない場合、余った努力値はSに振るのが個人的には好きです。

・方法4:実際に使ってみる

ここまで来れば、あとは実際に使ってみるだけです。構想段階と比較して、仮想敵は相手できましたか?他に戦えるポケモンとそうでないポケモンの線引きはできましたか?

試運転の結果を反映して、型の改良をしていきましょう。


・終わりに

以上です。

仮想敵をけちょんけちょんにできた時の気分は格別のものです。それが苦手意識を持ってたポケモンによるものなら尚更。連休で時間もありますし、たまには和解を試みては如何でしょうか。

最後までご覧いただきありがとうございました。